ご家庭で最も身近な家電の1つであるテレビですが、長く使う分、電気代が気になる方も多いのではないでしょうか。
テレビは画面の大きさや種類、省エネ機能によって消費電力が異なります。
今回はテレビの電気代に注目し、年間の電気代や、買い替え時に検討するポイントについて解説します。最後には、節約の観点からおすすめの省エネテレビもご紹介します。
テレビの電気代は年間いくら?液晶テレビと有機ELテレビの違いは?
まずはテレビの電気代で年間いくら支払っているのか、テレビの種類、性能別に確認します。
液晶テレビと有機ELテレビの違い
現在のテレビは大きく分けて、「液晶テレビ」と「有機ELテレビ」の2種類があります。
液晶テレビとは液体と固体の両方の性質を合わせ持つ「液晶」をディスプレイの材質に利用したテレビです。消費電力が少なく、製品価格も比較的安い傾向にあります。
一方、有機ELテレビは自発光素子をディスプレイの材質に利用したテレビです。自発光素子が高速で発光することによって映像を表示しており、素子を消灯して完全な黒を表現することもできます。
ただし、発光時に電気のロスが大きく、それを補うために消費電力も高くなる傾向があります。
実際、シャープ製AQUOSの液晶テレビと有機ELテレビを比較すると、有機ELテレビの年間消費電力量が多くなっています。
年間消費電力量とは、省エネ法に基づき、一般家庭での1日の平均視聴時間(4.5時間)を基準に算出した、1年間に使用する電力量です。
機種名・型番 |
年間消費電力量 |
4T-C65DP1(液晶) |
218 kWh |
4T-C65DS1(有機EL) |
264 kWh |
電気代は消費電力量に比例するため、有機ELテレビは液晶テレビよりも年間の電気代が高くなります。
機種名・型番 |
年間目安電気代 |
4T-C65DP1(液晶) |
5,890円 |
4T-C65DS1(有機EL) |
7,130円 |
画質(フルハイビジョン,4K,8K)
テレビの画質はディスプレイ内の画素数(水平方向の画素数×垂直方向の画素数)によって、「4K」「8K」などの用語で表現されます。
「フルハイビジョン(以下フルHD)」は1,920画素×1,080画素=約207万画素、「4K」は3,840画素×2,160画素=約829万画素、「8K」は7,680画素×4,320画素=約3,300万画素となっています。
画素とは映像を表示する際の「点」を指します。画素が多く使用されて表現された映像ほど緻密に表現され、使用される色数も増えていきます。
年間消費電力量の観点では、画質の良いテレビの方が高くなるとされており、ブラビアの4KテレビとフルHDテレビを比較すると以下のようになります。
機種名・型番 |
年間消費電力量 |
KJ-43X8000E(4K) |
95 kWh |
KJ-43W730E(フルHD) |
78 kWh |
年間の電気代に換算すると、フルHDでは2,110円、4Kでは2,570円と、460円の違いがある計算です。
機種名・型番 |
年間目安電気代 |
KJ-43X8000E(4K) |
2,570円 |
KJ-43W730E(フルHD) |
2,110円 |
出典:資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2021年版」
出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)
2022年1月26日に利用
省エネ行動でテレビの電気代を節約
テレビの電気代を節約するならば、以下の省エネ行動を意識しましょう。電気代の節約は無理なく行うことがポイントです。
主電源OFF
テレビを使用していないときはリモコンで電源を切るだけでなく電源プラグを抜き、主電源からOFFにしましょう。
コンセントに接続された家電は、電源が切られていても待機電力として微小な電力を消費しています。電源プラグを抜いておくことで、待機電力で消費される分の年間電気代を節約できるのです。
明るさを半分以下に
テレビ使用時の明るさを下げるのも電気代節約に役立ちます。テレビや照明など明暗を調節できる家電では、明るくするほど消費電力は大きくなります。
また、画面にホコリがついていると、画面が暗く感じる原因となるため、定期的に掃除するようにしましょう。
出典:資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」
電気代の安いテレビを選ぶ4ポイント

環境省では電気代が安いテレビを選ぶポイントとして以下の4つを挙げています。
年間消費電力量
省エネ法に基づき、一般家庭での1日の平均視聴時間(4.5時間)を基準に算出した、1年間に使用する電力量です。
一般的には、画面サイズが大きくなるほど、複数の機能を備えるほど年間消費電力量は大きくなります。
省エネ基準達成率
省エネ法に基づいて定められた製品(特定機器)ごとに設定されている、省エネ性能の目標基準値をどのくらい達成しているか表した数値です。
画面の大きさや、機能(画素数、動画表示速度、録画機能等)が同じであれば、省エネ基準達成率が高いほど省エネ性に優れています。
待機時消費電力
最近のテレビは待機時(リモコンでオフにした状態)の消費電力も大きく削減されており、待機時消費電力0.1W以下の機種も増えています。
省電力機能
テレビの機種によって明るさセンサー、オフタイマー、無操作自動オフ、無信号自動オフなど様々な省電力機能が搭載されています。
出典:環境省「テレビ-部屋の広さや視聴の仕方に合わせて選ぶのが省エネのポイント」
省エネ効果の高いテレビをご紹介
最後に省エネ基準達成率の高い4製品を紹介します。
シャープ・AQUOS「2T-C32DE-B」
テレビのサイズ・種類 |
32型・液晶テレビ |
画質 |
フルHD未満(1,366×768) |
年間消費電力量 |
39 kWh |
年間目安電気代 |
1,050円(※) |
省エネ基準達成率(目標年度:2012) |
210% |
待機時消費電力 |
0.25 W |
省電力機能として「明るさセンサー」「おはよう・おやすみタイマー」が搭載されています。接続端子にはHDMI入力端子が2つ、AV入力端子、ヘッドホン端子、USB端子、LAN端子がそれぞれ1つずつついています。
シャープ・AQUOS「2T-B42CB1」
テレビのサイズ・種類 |
42型・液晶テレビ |
画質 |
フルHD(1,920×1,080) |
年間消費電力量 |
90 kWh |
年間目安電気代 |
2,430円(※) |
省エネ基準達成率(目標年度:2026) |
93% |
待機時消費電力 |
0.15 W |
省電力機能として「明るさセンサー」「セーブモード」「おはよう・おやすみタイマー」が搭載されています。
接続端子にはHDMI入力端子が3つ、AV入力端子、ヘッドホン端子、USB端子、LAN端子がそれぞれ1つずつついています。
東芝・レグザ「55Z570K」
テレビのサイズ・種類 |
55型・液晶テレビ |
画質 |
4K(3,840×2,160) |
年間消費電力量 |
96 kWh |
年間目安電気代 |
2,590円(※) |
省エネ基準達成率(目標年度:2012) |
275% |
待機時消費電力 |
0.5 W |
接続端子にはHDMI端子が4つ、ビデオ入力端子が映像、音声がそれぞれ1つ、USB端子が3つ、光デジタル音声出力端子、ヘッドホン端子、LAN端子がそれぞれ1つずつついています。
画面のサイズが大きいため、画面の明るさを暗くすれば、さらに年間の電気代を節約することが可能です。
ソニー・ブラビア「KJ-65X85J」
テレビのサイズ・種類 |
65型・液晶テレビ |
画質 |
4K(3,840×2,160) |
年間消費電力量 |
201 kWh |
年間目安電気代 |
5,430円(※) |
省エネ基準達成率(目標年度:2012) |
164% |
待機時消費電力 |
0.5 W |
今回紹介してきたテレビの中でも最も大型サイズのため、予想される年間電気代も一回り高くなっていますが、画面の明るさを調節することで削減も可能です。
接続端子にはHDMI端子が4つ、USB端子が2つ、ビデオ入力端子、光デジタル音声出力端子、ヘッドホン端子、LAN端子がそれぞれ1つずつついています。
大画面で迫力のある映像を楽しみたい方におすすめのテレビといえるでしょう。
※:1kWhあたり27円を目安に試算
出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)
2022年1月26日に利用
省エネテレビや新電力への切り替えで電気代を節約
ご家庭で使用しているテレビがどのような性能をしており、どれだけの電気代を支払っているのかを確認するのは、家計を把握する上でも重要です。
テレビの買い替えや、省エネ行動によって節約効果を目指すのも良いでしょう。
サミットエナジーでは基本料金や最低料金が低めに設定された電気料金プランを提供しています。テレビの節電以外にも電気代を抑えたいご家庭におすすめです。
以下のようなプランが提供されており、ご自身のライフスタイルに適した契約ができるでしょう。
・基本プラン:とにかく電気代を安く抑えたい方向けのプラン
・nanacoプラン:7&iグループのコンビニやスーパーをよく利用される方向けのプラン
・WAONプラン:イオングループのスーパーなどをよく利用される方向けのプラン
・dプラン:携帯のキャリアがドコモの方におすすめのプラン
・再エネECOプラン:再生可能エネルギーを利用した、環境にもお財布にもやさしいプラン
サミットエナジーでは効率よくポイントがたまる電気料金プランを他にも多数提供しています。とはいえ、具体的にどの程度電気代がお得になるのか気になる、という方も多いでしょう。
「電気料金シミュレーション」を活用すれば、いくら電気代がお得になるのか、いくらポイントがついてくるのかを確かめることができます。
毎月の電気代を安くしたいご家庭の方は、ぜひ一度無料の電気代シミュレーションで比較してみましょう。
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