水道やガスと並び、生活に欠かせないものが電気です。電気は毎日使うため、電気代はできるだけ安く済ませたいところですが、何からするべきか分からない方も多いのではないでしょうか。今回は、電気代を安くしたいと思っている方のために、無理のない省エネ行動や家電製品の買い替え、住宅の対策、電力プランの変更といった電気代の節約方法を解説します。
家庭の電気代が高い?その原因とは?
家庭のエネルギー消費量は、2019年の段階で1973年に比べ約2倍にまで増加しています。この約50年の間に人々の生活は大きく変化し、世帯数も大幅に増加するなど、社会構造が大きく変化したことが原因です。
経済産業省 資源エネルギー庁の発表によると、2019年度の家庭の、用途別エネルギー消費の割合は以下の通りです。
- ・暖房:24.7%
- ・給湯:28.8%
- ・厨房:9.9%
- ・動力、照明他:33.9%
- ・冷房:2.7%
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「令和2年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2021)」
なお、家庭における電力の消費量が増えた原因には、大型化・多機能化した家電やオール電化住宅の普及、電気製品の使いすぎなどが挙げられます。
したがって、高くなった電気代を減らすためには、節電への心掛けや最新の省エネ対応家電への切り替え、各家庭の事情に適した契約内容への変更を実施する必要があります。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネって何?」
無理のない省エネ行動で電気代を安くする
省エネ行動は継続することで効果が表れるため、家庭で行う省エネや節電は無理なく行うことがポイントです。それでは、身のまわりの家電製品(冷蔵庫・照明器具・テレビ・エアコン)の節電では何をすべきでしょうか。以下でご紹介します。
冷蔵庫
冷蔵庫を省エネ・節電する場合には以下の3点に注意しましょう。
- ・熱いものは冷ましてから保存する
- ・冷蔵庫の温度設定は控えめに設定しておく
- ・冷蔵庫の中身を整理する
また、冷蔵庫の省エネ・節電行動による電力量や電気代の削減効果は以下の通りです。
- ・冷蔵庫の中身を整理→43.84kWh/年の電力を省エネ、1,180円程度の節約
- ・控えめな設定温度→61.72kWh/年の電力を省エネ、1,670円程度の節約
- ・無駄な開閉を避ける→10.40kWh/年の電力を省エネ、280円程度の節約
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約 冷蔵庫」
照明器具
照明器具は省エネ性能が優れた製品に取り換えることが効果的です。例えば、白熱電球は価格が安く1,000時間程度の寿命ですが、電球型蛍光ランプはその1/4程度の電力消費量で6,000~10,000時間程度の寿命があります。さらに、電球型LEDランプは蛍光型ランプの3/4程度の消費電力にも関わらず、40,000時間もの長寿命である点が特徴です。
白熱電球から蛍光ランプやLEDランプに交換した場合の省エネ効果は以下のようになります。
- ・白熱電球(54W)→電球形蛍光ランプ(12W):84.00kWh/年の電力を省エネ、2,270円程度の節約
- ・白熱電球(54W)→電球型LEDランプ(9W):90.00kWh/年の電力を省エネ、2,430円程度の節約
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約 照明」
テレビ
テレビを省エネ・節電する場合には、以下の4点を心がけましょう。
- ・電源を落とす場合は主電源で落とす
- ・ゲームが終わった後はテレビの電源を落とす
- ・画面設定を適切に調整する
- ・省エネモードを活用する
テレビの省エネモードはメーカーや商品などによって仕様が異なりますが、明るさや電源の節電効果につながる機能が多いため有効活用したいところです。
なお、液晶テレビ(32V型)の視聴時間を1日1時間減らすことで、16.79kWh/年の電力を省エネ、450円程度の節約につながります。画面の輝度を最大から中間へ変更した場合は、27.10kWh/年の電力を省エネ、約730円の節約につながります。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約 テレビ」
エアコン
エアコンを省エネ・節電する場合には、以下の4点を心がけましょう。
- ・ドアや扉の開閉回数を減らす
- ・窓にカーテン設置する(夏場:日差しをカット、冬場:保温効果)
- ・扇風機で冷たい(暖かい)空気を循環させる
- ・室外機の周辺には物を置かない
また、エアコンは設定温度や稼働時間を調整することによっても、以下のように省エネ・節電効果が期待できます。
- ・冷房(2.2kW、9時間稼働/日、外気温31℃)の設定温度を27℃から28℃へ変更→30.24kWh/年の電力を省エネ、820円程度の節約
- ・暖房(2.2kW、9時間稼働/日、外気温6℃)の設定温度を21℃から20℃へ変更→53.08kWh/年の電力を省エネ、1,430円程度の節約
- ・1~2回程度/月のフィルター清掃を実施→31.95kWhの電力を省エネ、860円程度の節約
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約 エアコン」
省エネ機器への買い替えで電気代を安くする

古い家電製品を最新の製品へ買い替えることによっても、省エネ・節電の効果は得られます。近年の家電製品は技術の発展により、エネルギー消費効率が大幅に向上しているためです。
以下で冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンの旧型製品と最新製品の省エネ効果の比較を記載しています。この結果を見ても、買い替えによって大幅に省エネ効果が得られることが明らかです。
- ・冷蔵庫:最近の製品は10年前の製品に比べ、40~47%程度の省エネ効果を実現
- ・照明器具:電球形LEDランプは一般電球に比べ、86%程度の省エネ効果を実現
- ・テレビ:最近の製品は9年前の製品に比べ、42%程度の省エネ効果を実現
- ・エアコン:最近の製品10年前の製品に比べ、17%程度の省エネ効果を実現
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「機器の買換で省エネ節約」
住宅の省エネで電気代を安くする
家電製品以外にも住宅自体の省エネ効果を高めることで、電気代の節約につながります。特に効果的な対策としては、夏場の「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」と冬場の「断熱」が挙げられます。
日射遮蔽は夏場に外気の熱を室内に入れないこと、断熱は冬場に室内の暖かい空気を外へ逃がさないことです。これにより、冷暖房を中心としてエネルギーの消費効率が改善されるため、コスト削減にもつながります。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ住宅」
電力の契約内容を見直して電気代を安くする
これまで紹介した省エネや節電のほかに、契約中の電力プランの見直しによって電気代が安くなる場合があります。以下、3つのポイントに留意して契約内容の見直しを実施すると良いでしょう。
契約する電力会社を見直す
2016年の電力小売自由化以降、大手電力会社以外からお得なプランが提供されるようになりました。ライフスタイルや経済事情などを鑑みて、最適な電力会社と契約しなおすことで電気代の節約が実現できます。
契約アンペアを見直す
電力の基本料金は契約アンペア数に応じて変動します。そのため、契約アンペア数を見直して、現在よりも低いプランへ変更することで、電気代を安くすることが可能です。
例えば2人世帯であれば30Aなど、世帯人数や家電製品の使用時間によって目安となるアンペア数が異なります。一度ご家庭の契約アンペア数が適切か、見直しをするのがおすすめです。
支払い方法を見直す
電気代などの公共料金を支払うことでポイント還元されるクレジットカードであれば、毎月電気代を支払う度にポイントが貯まるため、毎月振込するよりもお得です。
さらに、電気代の支払いに電力会社指定のクレジットカードを使用すると、特約ポイントが貯まるサービスもあるため、電力プランと支払い方法をセットで見直すことをおすすめします。
コツコツ節約して電気代を安くしましょう
今回は電気代を安くするためにできる、以下の4つのポイントを紹介しました。
- ・無理のない省エネ行動
- ・省エネ機器への買い替え
- ・住宅の省エネ
- ・契約内容の見直し
ひとつの対策で節約できる電気代は微々たるものですが、年間を通して積み重ねることで大きな節約効果が期待できますので、ぜひ今回紹介した方法を試してみましょう。
サミットエナジー株式会社は、ご家庭の生活スタイルに合わせてお得になる電気料金プランが選べます。例えば、電気代100円でnanacoポイントが2ポイントもらえる「nanacoプラン」や、WAONポイントが2ポイントもらえる「WAONプラン」、dポイントが1ポイントもらえる「dプラン」など、さまざまなポイントがもらえるプランが提供されています。nanacoプランでは、セブンカードプラスあるいはセブンカードでの支払いにすることで特約ポイントも貯まるなど、支払い方法の工夫によってはさらにお得になるでしょう。
現在の電力会社からサミットエナジーへ契約を変更した場合に、どの程度電気代が安くなるか、どの程度ポイントが貯まるか試算できる「電気料金シミュレーション」もありますので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。
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