毎月かかる生活費の中でも特に電気料金が気になるご家庭は多いのではないでしょうか。実は1人暮らしと2人以上では電気代に大きな差がありますが、自宅の電気代が平均よりも高いのか安いのかというのはなかなか意識しないと分からないものです。
本記事では、一般家庭の平均電気代や地域による差、電気代を安くするためのコツなどを紹介します。
電気料金はどう決まる?
一般的に月々の電気料金は、契約アンペア数で決定する「基本料金」と使用電力量に応じて計算される「電力量料金」、そして「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の合計で決まります。
・基本料金
契約によって一定の金額が定められており、基本料金は電気の使用量に関わらず必ず発生します。
・電力量料金
電気の使用量に応じて算出される料金です。1kWhごとに料金単価が設定されており、電力会社や地域によって異なります。
・再生可能エネルギー発電促進賦課金
電力会社は再生可能エネルギーで発電された電気を固定価格で買い取っており、その費用を消費者が負担する賦課金が設定されています。
電気料金は下記の式で表されます。
電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金
電力会社によって料金プランが違う理由
電力小売自由化により、事業者の裁量で価格を決める部分と法令によって決まる部分に分けられることになりました。下記の項目は事業者が設定できるため、どの電力小売事業者のプランを契約するかで大きく変わります。
■電力小売事業者が設定する料金
自社電源から調達する場合
燃料費
減価償却費
修繕費
人件費
その他経費
他社電源から調達する場合
購入電力量
人件費
その他経費
出典:経済産業省資源エネルギー庁「料金設定の仕組みとは?」
家庭の電気料金は平均いくら?住んでいる人数で変わる?
家庭の電気料金ですが、実際に平均はどのくらいなのか知らない方も多いのではないでしょうか。今回は政府統計ポータルサイトe-Statより、 2020年の電気料金の平均を紹介します。
単身世帯
政府が公表している家計調査によると、単身世帯では電気料金の平均は「5,791円」とされています。
2人以上の世帯
同様に、2~6人世帯の平均電気料金を以下の表にまとめました。世帯人数が増えるほど電気代は上昇する傾向にあることが分かります。
■1ヶ月あたりの電気料金
2人 9,515円
3人 10,932円
4人 11,788円
5人 12,471円
6人 16,003円
出典:政府統計e-Stat「家計調査 家計収支編 単身世帯」これらの金額は、住んでいる地域や季節によっても電気代は異なります。あくまでも一般的な電気料金の目安として、自宅の電気代を考える際の参考にしましょう。
出典:政府統計e-Stat「家計調査 家計収支編 2人以上の世帯」
ファミリー世帯ほど電気料金は高くなる
それでは世帯人数が増えるほど電気料金が高くなった要因には何が挙げられるのでしょうか。1つには契約アンペア数が増えたことが考えられます。一般的に世帯人数が増えればその分、部屋数や家電製品の数も増えるため基本料金が高くなり、電気使用量そのものが増えるケースもあるでしょう。
また生活スタイルも大きく影響します。夫婦2人で共働きの家庭では昼間は在宅していないことも多いですが、子育てや介護などで在宅の時間が増えればその分電気代は高くなります。
それでは1人あたりの電気料金はいくらでしょうか。先ほどの電気料金を世帯人数で割ると、電気料金の平均は以下のようになります。
■1人あたりの電気料金
2人 4,757円
3人 3,644円
4人 2,947円
5人 2,494円
6人 2,667円
季節ごとの電気料金を比較。夏と冬どちらが高い?世帯別では人数に比例して大きく電気料金が増えたように感じますが、1人あたりの平均は下がる傾向にあることも知っておくと良いでしょう。

世帯人数のほか、季節によっても電気料金は大きく異なります。それでは、夏と冬ではどちらがより高くなるのでしょうか。
季節別の電気料金比較
政府が公表している家計調査によると、2人以上の世帯での月別の電気料金(2020年)は以下の通りです。
■1ヶ月ごとの電気料金(2020年度)
月 |
電気料金 |
1月 |
12,232円 |
2月 |
13,201円 |
3月 |
13,100円 |
4月 |
12,117円 |
5月 |
10,541円 |
6月 |
9,153円 |
7月 |
8,585円 |
8月 |
9,661円 |
9月 |
11,206円 |
10 月 |
10,152円 |
11 月 |
8,965円 |
12月 |
9,137円 |
統計を見ると、夏よりも冬の方が電気料金は高めで推移している結果になりました。
真夏はエアコンをつける頻度が上がるため、電気料金も高くなりそうなイメージですが、6~8月ではいずれも1万円代に届いていません。一方で、1~3月といった冬の期間は1万円を大きく超す月が多くなっています。
夏より冬に電気料金が高くなるのはなぜ?
統計では夏よりも冬の方が、電気料金は高くなっています。高くなる要因の1つとして考えられるのが、冷房よりも暖房の方がより多くのエネルギーを使用するということです。
資源エネルギー庁の発表によると、家庭のエネルギー消費は冷房が3.2%に対し、暖房が25.4%と約8倍も暖房の方がエネルギー消費量は多いとされています。
例えば、真夏に気温が35℃まで上がった場合は、室温を25℃まで下げれば快適に過ごせるでしょう。このとき冷房によって下げる室温は10℃です。しかし、真冬に気温が0℃まで下がった場合、快適に過ごすには20℃程度まで室温を上げる必要があります。このとき暖房は20℃も室温を上げなくてはいけないため、必然的に冬場の方が、エネルギー消費量が多くなってしまうのです。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネって何?」
出典:政府統計e-Stat「家計調査 家計収支編 2人以上の世帯 住居~光熱・水道」
住んでいる地域で電気代は変わる!最も高いのは?
世帯人数や季節のほか、住んでいる地域によっても電気料金は異なります。地域別の年間電気料金を以下の表にまとめました。
■地域別の年間電気料金(2020年)
地方 |
電気料金 |
北海道 |
146,896円 |
東北 |
145,445円 |
関東 |
121,941円 |
北陸 |
162,214円 |
東海 |
125,559円 |
近畿 |
121,986円 |
中国 |
139,164円 |
四国 |
140,996円 |
九州 |
120,921円 |
沖縄 |
119,712円 |
電気代がもっとも高い北陸地方では16万円となった一方、もっとも安い沖縄や九州では12万円ほどと、4万円程度の差がありました。
細かい地域によっても差はありますが、北陸や北海道といった冬に暖房を使う時間が長い地域は電気代が高くなりがちです。
出典:政府統計e-Stat「家計調査 家計収支編 2人以上の世帯 住居~光熱・水道」
電気代がお得な電力会社への切り替えを検討
家庭の電気料金は世帯人数や住んでいる地域、季節によって大きく異なります。まずは日常的に自分がどのくらいの電気料金を支払っているのか、どのくらい電気を使っているのか知ることから始めましょう。
電気料金の平均値や季節ごとの平均値を比べれば、自身が電気を使い過ぎているのか、どのくらい節約すれば良いかの目安となります。
仮に電気料金が平均よりも高かった場合、電力会社の切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。2016年の電力小売自由化により、契約できる電力会社を自由に選べるようになりました。
サミットエナジー株式会社では、さまざまな電力プランを提供しています。多様な生活スタイルに対応した10種類のお得な電気プランを用意しているのが特徴です。
「nanacoプラン」や「dポイントプラン」などでは、電気代100円ごとにポイントが貯まるため、普段お使いのカードがあればより電気代がお得になります。
現在の電気代が高いと感じている方は、まず「電気料金シミュレーション」でいくら電気代がお得になるのか確認してみましょう。
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